岡山県立高校入試制度 特別入学者選抜とは
入試情報
高校合格に向けて重要な2つのこと
高校合格に向けて重要なことは、大きく2つあります。
①入試のことを知る
②自分のことを知る
ここでは①「入試のことを知る」岡山県立高校の特別入学者選抜を中心に説明します。
②「自分のことを知る」は、”おかもしで高校合格をつかむ! あなただけの合格戦略を立てよう“を御覧ください。
岡山県立高校の入試制度を知ろう 特別入学者選抜とは
岡山県の県立高校受験では、「一般入学者選抜」と「特別入学者選抜」の2つの方法があります。
この記事では、特に特別入学者選抜に焦点を当て、その特徴やメリット、そして受験対策について解説します。
特別入学者選抜とは
特別入学者選抜は、3月に実施される一般入学者選抜より早く、2月前半に実施されます。
主に実業系学科や一部の普通科を対象とした入試方法です。
特別入学者選抜で合格内定とならなかった場合でも、同じ高校・学科の一般入学者選抜に出願することができます。
出 願
志願する当該科・コース・分野に対して、興味・関心があり、能力・適性を有し、志願する動機・理由が明白、適切であること。
募集人員
普通科:募集定員の30%から50%の間で、各校で設定
専門学科・総合学科:募集定員の50%から80%の間で、各校で学科ごとに設定
※一部例外もあります。詳しくは「岡山県教育委員会 : 入学者選抜における学校別実施内容一覧」等の資料を確認してください。
選抜の方針
調査書、学力検査、面接、各高等学校において選択実施する検査等の結果を資料として、総合的に判断されます。
それぞれの実施内容は以下のようになります。
調査書 | 第1~3学年の各教科の評定 |
学力検査 | 国語・数学・外国語(英語) |
面接 | 志望の目的や適性等の把握 |
選択実施する検査 | 口頭試問、小論文、作文、実技のうち、学校の指定した一つ以上 |
また、学力検査は各教科とも基礎的・基本的事項を中心とする、選択実施する検査は科等の特色を踏まえた検査を実施する、とされています。
日程(令和7年度)
出願期間 | 令和7年1月21日(火)から1月23日(木)まで |
学力検査 | 令和7年2月5日 |
面接・選択実施する検査 | 令和7年2月5、6日 ※いずれか1日で実施する場合もある |
選抜結果の通知 | 令和7年2月14日 |
合格の発表 | 令和7年3月19日(水) |
令和6年度の実績からみる特別入学者選抜
令和6年度の入試実績から、特別入学者選抜を実施した学校・学科をいくつか抜き出しました。
学校 | 学科 | 特別入学者選抜 | 一般入学者選抜 | |||
比率 | 募集人員 | 倍率 | 募集人員 | 倍率 | ||
岡山工業 | デザイン | 80% | 32 | 2.22 | 8 | 4.13 |
岡山南 | 生活創造 | 80% | 64 | 1.83 | 16 | 2.88 |
岡山南 | 商業 | 80% | 64 | 1.89 | 16 | 2.56 |
興陽 | 農業 | 80% | 32 | 1.78 | 8 | 2.50 |
興陽 | 家政 | 80% | 32 | 2.06 | 8 | 2.50 |
瀬戸 | 普通 | 50% | 80 | 1.99 | 80 | 1.01 |
倉敷鷲羽 | 普通 | 50% | 60 | 1.80 | 60 | 0.75 |
実業系学科は、総じて募集人員が少なく、かつ、特別入学者選抜の募集人員比率を高く設定しています。
そのため、一般入学者選抜は募集定員が非常に少なくなり、倍率が高くなる傾向にあります。
令和6年度岡山県全体では、実業系学科の募集定員は5,100名、その内特別入学者選抜での募集人員は3,884名と、定員の実に4分の3余りを特別入学者選抜で募集しています。
まとめ
特別入学者選抜は、
- 一般入学者選抜より早い段階で合格が決まる可能性がある
- 実業系学科は特別入学者選抜の定員比率が高く、一般入学者選抜よりも倍率は低い場合が多い
- 実技試験など、自分の得意な分野でアピールできる
みなさんが実業系学科の受験を考えているのであれば、特別入学者選抜の受験を選択肢に入れた方が良い、ということになります。
特別入学者選抜の実施時期が早いということは、受験対策や志望校決定はその分早くから手を付けなくてはなりません。
一方で、普通科の受験を考えているのであれば、特別入学者選抜を実施している学校自体が少ないこともあり、一般入学者選抜を主体に受験のプランを考えていく必要があります。
“敵を知り、己を知れば百戦危うからず”と言います。
志望校選択の第一歩は、”志望する学校を知る”ことです。